見習い保育士さんの話し

誰でもすぐなれる?保育園で働くのに必要なことは。

保育園の先生は保育士資格を持っている人だけではありません。

働いている保育士さんも専門の学校を出た人だとも限りません。

待機児童がなかなか解消されず保育士不足が問題になっている今、様々なルートを経た、幅広い年齢層の人が保育園で働くようになってきています。

実習生

保育関係の学校に行くと必ず経験するのが保育実習です。保育園だけでなく幼稚園や養護施設などにも行くそうです。

その時研修に来た方は専門学校生でした。

年齢は58歳。

子育ても終わり、知り合いや近所の子供たちを見ているうちに保育園に興味を持つようになり、学校に行くことを決めたそうです。

保育士資格を取るだけなら試験を受ける方法もありますが、その方は、その先社員として保育園で働く意思があったので、学校に通うことを選択したそうです。

子ども自体に慣れるのも早かったですし、子どもたちの方もおばあちゃん感覚で、自分の方から近づいていく子も多かったです。

一般的なマナーもあり順調に実習を行っていましたが、保育をするうえで欠けている所も目立つようになってきていました。

それは、「保育園の先生」という意識が薄かったことです。

積極的に子供とかかわってくれていたのですが、言葉の端々に「おばあちゃんみたいでしょ」「おばあちゃんだからできるかな」というニュアンスの会話が目立っていました。

本人は親しみやすいつもりで言っていたのかもしれませんが、その結果周りから見ていると、近所の人が子守感覚で子供の面倒を見ているように見えてきてしまいました。

保育園は子供の成長を促すと同時に命を預かる場所でもあります。本人にもその大切さをお話しし、たとえ実習生でも子供たちから見れば「先生」であることを自覚してもらうようにしました。

その後は自分のことを先生と呼ぶようになり、子どもへの接し方も、先生ということを意識した言葉かけや行動をに変っていきました。

最後の研修レポートにも「命を預かる仕事」という言葉を記していってくれて、無事に研修を終えていきました。

期間限定パートさん

一般的に季節の繁忙期などで期間限定のスタッフを雇う企業も多いと思います。

同じように保育園でも、先生たちが多く休みを取るような時期に期間限定のパートさんを頼むことがあります。

本来ならば経験者や保育系の学校の学生さん等が望ましいのですが、その方は異業種出身で、まったっくの未経験の方でした。

英語の勉強のため務めていたサービス業関係の会社を辞め、ホームステイ先の家でシッターをするということで保育園での仕事を探していたそうです。

日程的にも契約終了1か月後に出発する予定だったそうなので都合がよかったそうです。

経験もなく短期間で終了してしまう予定だったので、園の方でも保育中心ではなく、主にその他の業務を任せする予定でした。

実際に仕事が始まると飲み込みも早く良く動いてくれていました。

本人の資質もあると思いますが、子どもにもよく好かれ、対応や声掛けも短い時間で適切に行えるようになっていました。

契約終了近くには園にとっても必要な存在になっていました。

自分自身でも、最初はシッターの仕事をするための練習のつもりだったものが、次第に保育士に興味が出てきたそうで、帰ってきたときには保育士試験を受けることを考え始めたそうです。

最終日には各クラスを回り、全員とかかわり、子どもたちから記念品を貰って園を去っていきました。

知的障害者の方

障害者の雇用が進められている中、最近は様々な職種で雇用されている人が増えています。

その中でも保育の仕事をやりたいという方も多くなってきているそうです。

その方は現場実習の一環で保育園を希望していました。

受け入れる方も何がどの程度できるのか、どんな仕事を任せればいいのか等未知数の部分が多く、戸惑いがありました。

一般的に知的障害のある方は、理解力が弱かったり、コミュニケーションが苦手なところがあることが多いそうです。

実際子供を相手にするときにどのような行動をするか、どの様に教えていってたら良いかと不安はありました。

最初は、ただ立って見ているだけのような状態が多くありましたが、本人の「保育園で働きたい」という気持ちの強さからか、教えられたことは丁寧に行えるようになり、子どもたちへも自分から進んで声をかけるなど、ほかの人と変わらず保育を行ってくれていました。

卒業後、保育士としてではありませんが保育園で働いているそうです。

誰でもできるからこそ

保育園の先生は学校の先生と違い、資格や免許がなくてもだれでも先生になれてしまいます。

周りから見れば、子どもの遊び相手になっていればいいので当然ではないか、と思われがちです。

資格や経験・知識はもちろん必要です。

ただし相手にするのは、一人では動くことも出来ないような子供たちです。

形的には誰でも出来てしまいますが、「命を預かっている」という自覚と、「一緒に楽しめる」という気持ちを持つことが必要ではないでしょうか。

 

hwfowki著