保育園の感染症対策の話し

猛威を振るう感染症。保育所が行う対策と一人一人ができる対策。

感染症の脅威

今世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。

コロナ対策のため、あらゆる場面で殺菌消毒や時短営業、ソーシャルディスタンスの確保などの対応を求められています。

保育所などの保育施設も例外ではありません。

人の多く集まる場所であり密を避けられない場所だからこそ、その対応は大変難しいものになっています。

コロナウイルスに関わらず、乳幼児が注意するべき感染症は他にもたくさんあります。

そのような感染症も含めて、保育所などではどのような感染症対策がされているのでしょうか?

感染症対策

まず基本的な対策として、手洗いうがいの習慣化があります。

外から帰ってきたら、何かを触ったら、ご飯を食べる前に、そのような場面で手洗いうがいを日常生活の一つとして覚えてもらう必要があります。

そのためには保育士や親などがまずお手本を見せて、子どもと一緒に学ぶことが大切です。

かわいいイラストやアニメなどを見て、子どもにもわかりやすいように正しいやり方を示せるよう工夫する必要があります。

しかし、乳児クラスでは自身で手洗いうがいをさせることが難しいため、保育士が一人一人対応しなければなりません。

そのため一人の保育士への負担が大きくなってしまうこともあり、保育の現場では対応が追い付かないこともあるのだそうです。

 

もう一つ重要なのが、子どもたちの活動スペースの消毒と換気です。

子どもたちは好奇心で何でも触ったり口にしてしまう可能性があります。

そのようなものから子ども同士の感染を防ぐため、扉やロッカー、おもちゃなどの消毒は欠かせません。

主に消毒はアルコールですが、ノロウイルスなどの流行る冬場では次亜塩素酸ナトリウムによる消毒も行われます。

そして、こまめな換気も重要な対策の一つです。

子どもたちはどうしても部屋の中で騒いだりしてしまうものです。

最低でも一時間に一回は換気をして空気を入れ替えることが重要です。

 

子ども自身の健康状態を常に監視することも大切な要素です。

毎日数回体温を測り、目やにや鼻水は出ていないか、咳が出たり怠そうにしていないかなど、注意してみる必要があります。

 

そして、マスクの着用も感染症対策には大きな効果があるでしょう。

しかし、乳幼児のマスク着用は問題もあります。

嫌がって取ってしまったり、マスクかぶれができたり、特に二歳未満の乳児では窒息や熱中症などの恐れも出てきます。

乳幼児のマスク着用は難しいことからマスクは強制せず、子ども同士での距離を保つなどで対応している保育所が多いそうです。

感染者が出てしまったら……

どれだけ感染症対策を徹底していても、感染症に罹患してしまう可能性はあります。

そのような時、保育所の対応はどのようなものでしょうか?

 

今流行っているコロナウイルスの場合、一律に休園の基準はありませんが、一人感染が判明した時点で休園になる保育所がほとんどです。

約一週間ほどは園内の消毒のため休園になりますが、その間も働かなくてはならない保護者も多く、その対応が問題となっています。

現在では臨時で預けられる施設やベビーシッターなどのサービスも出てきているそうですが、十分に普及しているとは言いづらいのが現状です。

 

そして保育所が再開された後も、その対応は難しいようです。

「誰が感染した?」「うちの子は濃厚接触した?」

そのような相談が保育所に殺到することがあるからです。

誰が感染したかなどは、プライバシー保護のため公表されるところはほとんどありません。

しかし、「PCR検査を受けたか?」など、特定される可能性のある質問を保護者同士で交わされることもあるそうです。

実際にそれで特定されてしまい、保育士が辞めるまで追い込まれた事例もあります。

 

「もし自分の子どもが感染してしまったら……。」

そのような不安は保護者は誰でも持っていると思います。

しかし、その不安によって特定の人物が追い込まれてしまったら、人権侵害という新たな問題に発展してしまいます。

トラブルを避けるためにも、外部に話を漏らさない努力が必要です。

感染症対策は個々の努力から

終わりの見えない現在の不安な日々に、世界中の人々が疲弊しています。

子どもたちは詳しい状況は分からずとも、身近な大人たちの様子を見て、悪いことは察してしまうものです。

未来の子どもたちに暗い影を落とさぬよう、早急に事態を好転させたいものです。

そのためには、手洗いうがい、消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、子どもたちでもできることをわかりやすく教えて大人も一緒に行動すること、そのような個々の努力が必要だと感じます。

 

kgsdgjl255著